アクセシビリティの入り口

こんにちは、UIデザイナーの水澤です。

2023年最初の記事は、自分の中で特に関心が高まっているアクセシビリティについて、そのきっかけと何から始めるかを書いていきます。

改めて、アクセシビリティとは

定義をおさらいするため、下記に引用を掲載しました。
今回は後述のアクセシビリティよりも、Web に限定した Web アクセシビリティについて触れています。

アクセシビリティとは

一般にアクセシビリティとは、アクセスのしやすさを意味します。転じて、製品やサービスの利用しやすさという意味でも使われます。似た意味をもつ言葉にユーザビリティがありますが、アクセシビリティはユーザビリティより幅広い利用状況、多様な利用者を前提とします。

ウェブアクセシビリティ基盤委員会より引用

ウェブアクセシビリティとは

ウェブのアクセシビリティを言い表す言葉がウェブアクセシビリティです。ウェブコンテンツ、より具体的にはウェブページにある情報や機能の利用しやすさを意味します。

さまざまな利用者が、さまざまなデバイスを使い、さまざまな状況でウェブを使うようになった今、あらゆるウェブコンテンツにとって、ウェブアクセシビリティは必要不可欠な品質と言えます。

ウェブアクセシビリティ基盤委員会より引用

関心を持ったきっかけ

それまでの経緯は忘れてしまったのですが、2021年に開催されたウェビナー「Webアクセシビリティの学校」に参加しました。

一回きりの講座でしたが、講師だった植木真さんのお話からアクセシビリティの概念を理解していきました。バリアフリーとは異なり、健常者もそうでない人も含めすべての人を対象としていることや、実は今まで設計時に考慮していたことがアクセシビリティに含まれると気づくことがありました。

その中でも、動画資料を通して障害のある方がどのように Web にアクセスしているか(視覚障害の方はスクリーンリーダーを使用しているなど)を垣間見られたことは一番の学びでした。それまで自身やその周囲で障害のある方との接点が皆無だったため、より印象的に感じられました。

すべての人が対象、の意味

アクセシビリティはすべての人が使えるようにすることですが、その意味を実感した出来事がありました。

先日、母とオシャレな雰囲気のカフェバーに訪れたときのことです。店内は少し暗い照明で、バーカウンターに立ち飲みスタイル。手渡された目の前のメニューを見て、母は「メニューが見えない」と言いました。商品写真は掲載されていましたが、黒地に白文字を使い、フォントサイズが小さくウェイトも細かったため、暗めの店内ではメニューが読みにくいようでした(スマートフォンのライト機能で照らそうとしたので、カメラ機能で撮影した写真を拡大して見せることで解決しました)。
上記は Web ではなく印刷媒体でしたが、アクセシビリティの必要性を身をもって感じられました。

母は高齢ではなく視力の障害もありません。考えてみると、自分自身も障害はないものの人の声が少し聞き取りにくく、相手に何度も聞き返す状況が多くあります。Web においては音量の調節で解決できていますが、このようにたとえ健常者であってもできる限り多くの人やさまざまな状況を想定し、対応できるようにする必要があるのだと思いました。

まずはここから始めてみる

アクセシビリティはできる・できないの 2択ではなく、グラデーションのように度合いがあり、まずは一つずつできることから始めていきます。

Web アクセシビリティに関するガイドラインは多くありますが、下記の A11y(エーイレブンワイ)のページで基本の 10項目が挙げられており、最初の指針にしやすいです。それから徐々にデジタル庁のウェブアクセシビリティ導入ガイドブックなど、他のガイドラインや本を読み漁って知識を増やしつつ、ふさわしい基準を定めていくのが良いと考えています。

もちろん上記の項目はデザイナーだけで完結できるものではなく、実装者との連携が必須です。しかし前もってデザイナーがこれらを把握して設計するのとしないのとでは最終成果物が大きく異なってくると思います。 項目には UXライティングに関わるものもあり、それらを考慮してデザインしていきます。

今読んでいる本・これから読みたい本

今後もアクセシビリティについて理解を深めるために情報収集していきますが、そのためにいくつか本を読み始めています。

1冊目は、社内でオススメされた「デザイニングWebアクセシビリティ」という本です。制作工程ごとによく見られる問題が複数挙げられていて、具体的な事例をイメージしながら理解できます。まだ読んでいる途中ですが、また別の記事で詳しく感想を書きたいと思います。

デザイニングWebアクセシビリティ

去年の 11月末に出版された「見えにくい、読みにくい「困った!」を解決するデザイン」も読書中です。Web に限らない内容ですが UI の章も含まれています。基本に寄った内容のためアクセシビリティの入り口としてかなり読みやすく、対象にどんな人がいるのか例があるためさまざまなユーザーを想像しやすいです。

見えにくい、読みにくい「困った!」を解決するデザイン

これから読みたい本として気になっているのは、2月末に発売予定の「Webアプリケーションアクセシビリティ 今日から始める現場からの改善」です。アプリに特化した内容は珍しいのでぜひ読みたいと思います(予約済み!)。

Webアプリケーションアクセシビリティ 今日から始める現場からの改善

終わりに

健常者であっても情報へアクセスしにくい場面があるように、ユーザーそのものだけでなく「〜できない」「〜しにくい」といった状況・環境にも今後注目する必要があると感じました。他社や他サービスのアクセシビリティガイドラインを参考にする際にも、ただ内容をそのまま鵜呑みにするのではなく、その目的や意図を理解した上で一つずつ吸収していき、なるべく多くの人が情報にアクセスできるサービスの開発につなげたいと思います。

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投稿者 Minami Mizusawa

UIデザイナー。
サインデザインに携わった後、Web制作会社にてWebディレクターを経験。その後UI/UX設計に関心を持ち、事業会社や受託会社でUIデザインを担当。ユーザーにとって心地よい設計を考えていきます。Figmaが好き。