AIフレンドリーなプロダクト開発: Gaji-Labo AIタスクフォース始動

こんにちは、Gaji-Laboの森田です。 生成AIの急速な進化に伴い、私たちGaji-Laboも「AI Friendlyな事業支援会社」を目指し、社内にAIタスクフォースを立ち上げました。
単なるトレンド追従のAI駆動開発ではなく、開発プロセス自体の変革となると考えていて、私たちにとっては事業存続に関わる重要な施策です。
これまでGaji-Laboは技術とコミュニケーションの質を価値にしながらスタートアップのプロダクトチーム支援をしてきましたが、丁寧な仕事が生成AIで安価に量産されるコードに置き換わるリスクが現実味を帯びてきているからです。 リスクであると同時に変革期は大きチャンスなのかもしれません。
AIを開発プロセスに効果的に組み込むスタートアップを先進的に支援することで、私たちの提供価値を高められると考えています。個人的にもプロダクト開発の方法論が変わるこの過渡期に、技術者としてAI活用を推進できることに大きな可能性を感じています。
導入支援における私たちの知見
AI ツールのプロダクト開発への導入を支援するなかで、以下のような重要な課題と解決策を見出しています。
- AI の出力品質の安定化:4月前半の検証では、Claude 3.7 Sonnet がもっとも一貫したコード生成能力を示しました。特に具体的な実装例と明確なスタイルガイドをプロンプトに含めると、再現性の高い出力が得られています。
- プロジェクト固有の知識移転:既存コードベースの理解には Cursor のコードベース読み込み機能が効果的です。タスクフォースメンバーからは「リポジトリ全体を一度に読み込ませるよりも、関連ファイルを段階的に提示する方が精度が高い」という報告が上がっています。
- 人間と AI の適切な役割分担:コンポーネント設計の初期案生成は AI、最終的な UI と品質判断は人間という役割分担が、最も効率的であることが分かっています。
特に Figma からのコード生成では、Figma MCP と Cursor+Claude 3.7 によるコード最適化の組み合わせが、4月時点で最も高品質な結果を生み出しています。
これらの知見は、支援先のプロダクトチームが AI 導入の壁を乗り越える際の重要なアセットとなっています。
AI を活用した新しい開発ワークフロー
AIを活用した新しいワークフローとしてこのようなことを検証しています。
- デザインデータを AI に提供し、初期分析を自動化
例: Figma MCP を使ってデザインを Cursor に読み込ませ、コンポーネント構造の分析と必要な React コンポーネントのリスト化を行う - AI によるコンポーネント分解と実装案の提示
例: Claude 3.7 Sonnet で Figma コンポーネントの階層構造を分析し、shadcn/ui ベースの実装候補を生成 - 人間は AI の提案を評価し、創造的な判断に集中
例: 生成されたコンポーネント案からベースを選定し、UX 面での改善ポイントと拡張性を人間が指示 - AI による実装・テスト・ドキュメント生成
例: Cursor に React コンポーネント実装と Storybook のストーリー、コンポーネントテストのケース生成を依頼 - 人間によるレビューと品質確認
例: 生成されたコードに対して、人間がアクセシビリティとパフォーマンス面での検証を実施 - ワークフローの継続的な改善とチームへのノウハウ共有
例: チーム専用の MCP ライブラリを構築し、効果的だった指示パターンを蓄積
このように、AI をチームの「新しいメンバー」として迎え入れることで、プロダクト開発の速度と品質の両方を向上させることができます。
この1ヶ月で見られた AI 開発ツールの急速な進化
AI 開発ツールの進化は加速の一途をたどっています。特にこの1〜2ヶ月間だけでも、私たちが支援するプロダクトチームに提案できる選択肢は大きく広がりました。
AI エディタの進化
主にコード補完や質問に回答する程度だった AI エディタが、エージェント機能を獲得し、プロダクト全体を横断してのコード編集や、CLI の実行が可能になりました。
各エディタが MCP に対応したことで、コード生成だけでなく、ワークフロー全体にも AI を活用できるようになり、開発者はより創造的な課題に集中できるようになります。私たちの検証では、特に React コンポーネント実装において Cursor と Claude 3.7 Sonnet の組み合わせが安定した高品質コードを生成しています。
MCP の急速な普及と拡大
Model Context Protocol(MCP)は、AI モデルがさまざまなコンテキストソースと連携するための標準として急速に普及し、プロダクト開発の新たな可能性を開きました。3月末から4月にかけて、GitHub、Notion、Slack といったプロダクト開発に欠かせないツールが次々と MCP に対応し、AI との連携が格段に容易になりました。
4月前半には、Github 公式 MCP も登場し、タスクフォースのテストでは「Issue立ち上げやPR作成・レビューのコストが劇的に減少した」という結果が得られています。
GitHub Copilot Agent の進化
様々なプロダクトで採用率が高い GitHub Copilot が、PullRequest レビューの自動化や、Agent モードと MCP 対応を全エンジニアに解放したことで、プロダクト開発チームのコラボレーション方法が大きく変わる可能性が出てきました。タスクフォースメンバーの初期検証では「Agent モード と 純正 VS Code 拡張の統合は、理想的な開発体験の未来を示唆している」との評価があります。
Agent 間やワークフロー連携による新たな可能性
複数の AI エージェントが連携して作業する Agent2Agent プロトコルや、n8n などのワークフローツールとの統合が進み、プロダクトチームはより複雑な自動化と AI 活用を実現できるようになっています。私たちのタスクフォースでは、4月中旬から「Sentry エラー検知→AI 分析→GitHub イシュー作成」の自動化ワークフローの構築を開始しており、プロダクション環境での実用化を目指しています。
これらの最新動向について、タスクフォースでは日々検証を続けており、今後も具体的な事例やベストプラクティスを記事化して公開していきます。
今後の展望:AI タスクフォースの目標と活動
私たちの AI タスクフォースは、フロントエンド開発の高速化・高品質化、コミュニケーションの質向上、クライアントへの導入障壁除去を目標に、以下のような活動を進めていきます:
- AI 活用ナレッジの共有(5月からは具体的なプロジェクト事例も含めて記事を公開予定)
- 支援先クライアント向けの AI 導入ワークショップの開催
- 内製プロジェクトへの AI ワークフロー試験導入と効果測定(現在、自社サイトリニューアルプロジェクトで実証実験中)
- クライアントの開発環境に合わせたカスタム MCP の開発と提供
最終的には、スタートアップのプロダクトチームが AI と効果的に協業し、より革新的なプロダクトをより速く市場に届けられるよう、継続的にサポートしていきます。
AI タスクフォースの活動はまだ始まったばかりですが、すでに支援先のプロダクトチームに提供できる価値ある知見が蓄積されています。Gaji-Labo は、AI との共存・協業を通じて、スタートアップのプロダクト開発を次のレベルへと引き上げるパートナーであり続けます。AI 時代のプロダクト開発について質問や相談があれば、お気軽にご連絡ください。
※ この記事は Gaji-Labo の AI 活用の一例として、AI アシスタントと執筆しました。
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