このボールは誰のもの?プロジェクトを前進させるパスワークを考える(2)


「このチームは鋭いパス回しができていて気持ちが良い!」

チームで仕事をしていてそのように感じた経験は誰しもあるのではないでしょうか。パス回しが上手く出来ているチームではプロジェクトは力強く前へと進み、メンバー個々のパフォーマンスも自分たちが思っている以上に発揮されます。なにより、その環境で動けることはとても気持ちの良いものです。

Gaji-Laboはスタートアップのプロダクト開発を支援していますが、わたしたちが提供するのは開発力だけではなく、プロダクトチームへのコミュニケーションもサービスの主軸となります。スタートアップの成長の鍵はパスワークが握っているといって良いでしょう。

前回の記事(このボールは誰のもの?プロジェクトを前進させるパスワークを考える(1))では、チームのパス回しが停滞する原因と、その解消方法についてお話ししました。続いてこの記事では、プロジェクトの成果を最大化するための「パスの渡し方」について考えていきましょう。

パスは丁寧に渡すべき?

メンバーにボールを渡す時、どれくらい丁寧に渡すべきか悩んだ経験はないでしょうか?

例えば発生したタスクをメンバーに依頼するにあたり、詳細まで情報を整理して渡すべきか、もっと雑に渡してしまうべきか。あるいは情報の把握から丸ごと任せてしまった方が良いか。渡すボールの大きさは適切か、分割した方が良いか。

「丁寧さ」と「スピード」は多くの場合トレードオフの関係にあります。丁寧にしようとすればそれだけコストは嵩んで動きが鈍くなります。逆に急いで渡そうとすれば整理できていない粗い状態で渡すことになり、丁寧さを犠牲にしなければなりません。コミュニケーションにおける丁寧さのバランスは非常に繊細で、とても悩ましい課題です。

そのための明確な判断基準はありません。タスクの難易度・粒度や渡す相手の力量、相手との関係性、空きリソースや期日までの猶予などなどなど、あまりに多くの要素に影響を受けるからです。

過度な丁寧さはスピードをころす

丁寧過ぎるパスはプロジェクトの進行スピードにブレーキをかけてしまうことがあります。ボールの受け手にとっては丁寧な方が助かると感じるかもしれませんが、必ずしも良いことばかりではないのです。

まず、丁寧に情報を整理するためパスを出すこと自体が遅くなります。それにより初動に遅れが生じ、それに押されてタスクの完了も遅れます。あるいは、期日が決まっている場合や優先度が高いタスクである場合、作業者がそのタスクに使える時間が短く限られてしまいます。

そして丁寧過ぎるということは本来受け手がやるべきだったプロセスにも手を出してしまっているということで、それはロスになりますし、受け手の成長機会を奪ってしまう副作用もあります。

さらに受け手側はタスク内容の把握のため、同じプロセスを再度行う必要があるかもしれません。二者の間で重複して作業することとなり、そこに無駄が生じます。

把握のプロセスは実作業者が自身で行った方が解像度高く理解でき、柔軟に対応できるようになるためスムーズにタスクが進行するでしょう。出し手は実作業者の把握プロセスを必要以上に手助けするべきではありません。

受け手に委ねてスピードにのせる

つまり、ある程度粗いままでパスを渡して受け側の働きに委ねてしまった方が、結果的に速度は出るはずなのです。

そこで、一例として次のようなルールを設け、パスの出し手として必要以上に手を出しすぎないように意識してみましょう。

  • 受け手が考えるべきところは渡す側は考えない
  • 受け手が把握できる情報は事細かに説明しない
  • 基本的に受け手側の領域に手を出さない

どこからどこまでが受け手側の領域なのかは都度判断が必要ではあるのですが、このようなフィルタを通すことで少しずつコミュニケーションが最適化されていくのではないでしょうか。

もちろん粗ければ粗いほど良いというわけではなく、どれくらいの粗さが適切なのかについては相手と時と場合によって判断し、バランスを調整しなければなりません。

チーム内でソロプレイはしない

少し本題からは外れてしまうかもしれませんが、タスク内容をメンバーにわたす前に丁寧に確認しすぎた結果、頭の中で作業が完了してしまって結局自分でやってしまった、というような経験はないでしょうか。わたしにも何度か覚えがありますが、ついついやってしまいがちなふるまいだと思います。

これは「丁寧さ」に振り切った結果として起こることが多いです。こういった突発的なソロプレイは属人性を高めてしまいますし、これが癖になってしまうと個人のスケールでしか問題を解決できなくなってしまいますので、できる限り避けるべきです。

ソロではなくチームで問題を解決していくということを強く意識して、チームワークで効果を最大化していきましょう。

まとめ

この記事では、チームメンバーにボールを渡す時に気をつけたいポイントについて考えました。

パスの渡し方次第でプロジェクトの進行は加速したり、鈍くなったりします。受けたボールをどのくらい丁寧に、どのくらい素早く次のメンバーに手渡すことができるか、そのバランスをしっかり意識することで、プロジェクトはよりスムーズに前進していくでしょう。

Gaji-Laboはチームワークを提供する会社です。わたしたちはチームワークを十二分に発揮するためにメンバーとメンバーをつなぐパスワークを最適化し、プロジェクトがより良い成果を手にすることが出来るように邁進しています。

次回は「このボールは誰のものか」について考えていきます。

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投稿者 Oikawa Hisashi

フロントエンドエンジニア。モダンなJavaScript開発に関心があります。 デザインからバックエンドまで網羅的にこなすマルチデザイナーとして長く活動してきた経験を活かして、これから関わる様々なものをデザインしていきたいです。チームもコミュニケーションもデザインするもの。ライフワークはピアノと水泳。