大規模プロジェクトの理解に Claude Code を使う


こんにちは、2025 年 7 月に入社した千葉です。

入社後すぐに、すでに開発が進んでいる大規模なプロジェクトにアサインされました。そこで以下のような課題に直面しました。

  • コードベースが膨大で、どこに何があるか把握できない
  • オンボーディング用のドキュメントがそこまで整理されていなかった
  • 既存のコードスタイルやパターンを理解するのに時間がかかる
  • チケットに書かれた用語と実際のコードが結びつかない

大規模プロジェクトへの新規参入において、効率的なキャッチアップ方法を模索する必要がありました。そこで Claude Code がどう役立ったかを紹介します。

Claude Code が役立った場面

新規参入時のキャッチアップでは、大きく 3 つのフェーズがありました。

1. プロジェクトに必要な知識の調査

大規模プロジェクトへの新規参入時は、製品のビジネスロジックや仕様を理解する必要があります。Confluence に慣れていない状態で膨大なドキュメントの中から必要な情報を見つけ出すには多くの時間がかかることが予想されましたが、Claude Code がこの課題を解決してくれました。

MCP を活用して Confluence と連携させることで、用語の意味がわからない時に質問すれば、プラットフォーム内の複数の場所に散らばった情報を集約して簡潔に説明してくれます。

2. プロジェクトに必要な知識とコードベースの紐付け

プロジェクトに必要な知識を得た後は、それをコードベースとどう結びつけるかを理解する必要があります。しかし、タスクの用語と実際のコードベースがすぐには結びつかず、時間がかかります。

Claude Code では、得られた情報を元にコードベースとの関連を続けて質問することもでき、プラットフォームとコードベースを行ったり来たりする手間が大幅に削減されます。

チケット管理システムとも連携できるため、例えば以下のような質問に答えてくれます。

  • 「〇〇のチケットに対応したいので調査してください」
  • 「△△ というバグの原因はどこでしょうか?」

3. コードベースの調査

コードベース内の実装を理解する際も、Claude Code は大きく役立ちます。

複数のファイルを横断して関連するコードを探し、文脈を理解した上で回答してくれるため、一人で何時間もコードを読み漁る必要がほとんどなくなりました。

特に新規参入時は、既存のコードスタイルと異なる実装をしてしまわないか気を遣います。以前は、ある機能を実装したら実はそれが他の場所で共通化されていた、ということもありました。

「このプロジェクトではどのような実装パターンが使われているか教えてください」と質問することで、既存のコードスタイルを理解できます。また、「類似の実装が既に存在しないか調査してください」と依頼することで、車輪の再発明を防ぐことができます。

コードを書くツールではなく、理解を加速するツールとしての AI

大規模プロジェクトへの新規参入を通じて、Claude Code は単に「コードを書く」ツールではなく、「理解を加速する」ツールでもあることを実感しました。情報を素早くキャッチアップできるだけでなく、調査内容をドキュメント化して知見を蓄積できるのも大きなメリットです。特に、オンボーディングドキュメントが不十分なプロジェクトや、大規模なコードベースへの新規参入では効果的だと思います。

急成長しているプロダクトチームでは、「コードから全体像を理解することが難しくなってきているが、チームメンバーを増やすためのドキュメントが整えられていない」という状況になることもあるでしょうが、そういった成長期のチームを支援をしていくためにも、 AI をうまく活用していきたいと思います。

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投稿者 Tomoki Chiba

フロントエンドエンジニア。半導体メーカーでハードウェアの研究開発後、事業会社で React/TypeScript を用いた toB サービスの開発を経験し Gaji-Labo に入社。研究開発の経験を基に粘り強く課題に向き合うのが得意です。変化に強くなるためにコードも身の回りもシンプルにすることを心がけています。