アクセシビリティカンファレンス CHIBA 2026 で「AIによるアクセシビリティ向上」について話します
こんにちは。Gaji-Labo でフロントエンドエンジニアをしている高橋です。
普段はフロントエンドエンジニアとしてプロジェクトリードを担当しつつ、AI ワークフローによる開発の整備をプロジェクトやチームで推進しています。
そんな中、9月5日の「アクセシビリティカンファレンス CHIBA 2026」で、「Issue 駆動でスペシャリストの意図を届ける、AI コーディングエージェントによるアクセシビリティ向上」というテーマで登壇する機会をいただきました。
この記事では、その話の背景にある考えを先出しで共有したいと思います。
AI は間違うから信用できない?
Claude Code などの AI コーディングエージェントが登場してから約1年半。
それらの AI ツールが一定水準のコードを出力するようになり、デリバリーの速度が大幅に向上した結果、それらを使用した制作はすっかり当たり前になってきています。
なかには「AI は間違うから信用できない」という声もありますが、それは人間も同じです。間違えない、あるいは間違えても取り返しのつく仕組みの整備が大事だと考えています。
私の実感では、AI は「興味はないけど頑張っている人※.」くらいには間違えます。裏を返せば、そのくらいのレベル感の成果物を、人間よりずっと速く大量に作れる時代になったということだと感じています。
※. ここでいう「興味はないけど頑張る」とは、やるべきこととして認識しているが、主体的に熱量を持って取り組んでいるわけではないくらいのニュアンスです。
アクセシビリティの専門家の価値は薄まった?
そういった開発状況に、プロダクトのアクセシビリティ向上を重ねて考えてみたいと思います。
コーディングエージェントが期待に沿ってある程度のものを作れる世界で、アクセシビリティ向上も AI の力だけで解決できる問題になっているのでしょうか?
もちろん、前置きどおりある程度のものは作れますが、ユーザーにとって価値のある状態にするのは簡単ではありません。
意図のないアクセシビリティ対応をなんとなく行って、大雑把なレビューで実装まで通してしまう……。
こういった構造は、AI ワークフロー以前と変わりない状態です。
専門家の価値は「意図を持ち込むこと」
AI ワークフロー以前も、プロダクトのアクセシビリティ向上は後付けになりがちでした。
まず動くことが優先されますし、そもそも初期段階で要件としてアクセシビリティが定義されていないこともあります。
いざ対応しようとしても、開発側がメリットを実感しづらく当事者意識が持てなかったり、コストとユーザー体験のバランスが予測しづらかったりと、チームやメンバーが消極的な状態になりがちでした。
そんな時にアクセシビリティの専門家が最初にしてきたのは、メンバーが興味を向けられる状態を作り、専門家の意図をチームに浸透させることでした。
専門家の価値は、この「意図を持ち込むこと」にあると考えています。
そしてこれは、「興味はないけど頑張っている人」な AI コーディングエージェントに対しても同じです。人間と同じアプローチで、専門家の意図を AI に伝えることができるのではないでしょうか。
意図を「AI が選べる選択肢」に変える
ただし、専門家が持つ意図や知見をコンテキストとして渡すだけでは効果的ではありません。
コンテキストから AI がゼロから作り出すということは、実装の揺れを許容することになります。同じ出力をできるだけ担保するのであれば、ゼロから AI に投げるのではなく、まず専門家の意図を込めた選択肢を用意して、AI が選ぶだけの環境を準備するのが良いのではないかと考えています。
まず、専門家の意図を組み込んだコンポーネントを AI と一緒に作っておき、それを唯一の正解として AI にとっての選択肢として用意しておきます。
その選択肢を用いて、さらに大きなコンポーネントやページを作ることで、意図が正確に反映された画面制作に接続するフローが正確性とスピードを同時に担保できる最適解になるのではと考えました。
いま私たちがやっていること
AI ワークフローを使ってプロダクトの価値そのものに貢献するために、アクセシビリティを「後から足す対応」ではなく品質の一環として製品に組み込み、ワークフローに乗せる最適な方法を日々研究しています。
カンファレンス当日は、もう少し詳しく Issue 駆動のワークフローや実際に使っているツール、考えていることなどをお話しできると思います。
会場でお会いできる方はよろしくお願いいたします!
Gaji-Labo は フロントエンドのAI開発の実績と知見があります
急速に進化するAI技術、進まないUIとの統合…。 ユーザー体験を損なわずにAIを導入したいと考えながら、実装や設計に悩み、開発が停滞している。 そんな課題を抱えるプロダクトや開発チームを、私たちは数多く支援してきました。
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