フィードバックでへこむ自分を責めるのをやめた。そして、それはチームの問題でもあった


軽いフィードバックでも、テキストだと辛辣に感じることがあります。
送った側の温度感よりも、重く受け止めてしまう。

相手が人柄を否定するような、攻撃的な気持ちでフィードバックしているわけではない。
それでも、できていない自分がいる中でフィードバックをもらうと、多少のダメージは被ります。

どんな言葉を重く感じるかは、人それぞれです。
同じ一言でも、軽く流せる人もいれば、深く刺さる人もいます。
だからここで「こういう言葉が辛辣だった」と具体例を並べることに、あまり意味はないと思っています。

大事なのは、言葉そのものではなく、それを受け取る側で何が起きているかのほうです。

テキストには、「声色」も「表情」も「間」も乗りません。
送る側が軽く添えたつもりの一言が、受け取る側では何倍にも増幅される。
この非対称性は、テキストコミュニケーションが主体になったからこそ、見過ごせないものになっていると思います。

感情が揺れるのは、成長している証拠と捉える

私がやっているのは、まずメンタルがダメージを受けていることを認めることです。
へこんでいないフリをせず、「これは成長の証だ」と自分に言い聞かせることから始めます。

人が成長しているときは、感情が揺れるものだと考えています。

慣れた作業をこなしているときは、心はあまり動きません。
しかし、少し背伸びした仕事や、できるかどうかわからないことに取り組んでいるときは、感情がざわつきます。

これは「心理的な安全領域 / コンフォートゾーン」を抜けて「成長の領域 / ストレッチゾーン」に入っている状態だと言えます。

感情が揺れているということは、自分がコンフォートゾーンから一歩踏み出して、ストレッチゾーンに入れている証拠。
だから今は、揺れている自分を責めるのではなく、踏み出せている自分を褒めるようにしてみます。

ただ、ひとつ気をつけたいことがあります。
感情の揺れには、成長につながる「ストレッチゾーン」の揺れと、ただ消耗するだけの「パニックゾーン」の揺れがあります。

パニックゾーンは、負荷が大きすぎて頭が真っ白になり、学びにつながらない状態です。
やっかいなのは、自分ではこの二つを見分けにくいことです。

ひとつの目安にしているのは、自分の振る舞いです。
パニックに陥っているときは、普段ならしないミスをしたり、判断がぶれたりしがちだからです。
そんな兆候に気づいたら、いったん足を止めて、自分が今どちらにいるのかを俯瞰するようにしています。

揺れをすべて「成長の証」と片づけず、ただ消耗しているだけのサインも見逃さないようにしたいと思っています。

「何を褒められたか」で、感情の揺れ方は変わる

この捉え直しをしているうちに、もうひとつ気づいたことがあります。

当たり前にできていることを褒められても、感情はそれほど揺らぎません。
でも、頑張ってやったこと、自分ではできると思っていなかったことを褒められたときは、すごく嬉しいです。

その逆も同じです。
できないことを指摘されたときほど、ダメージは大きい。

つまり、フィードバックで感情が大きく動くのは、自分が背伸びをしている領域に触れられたときだと思います。
これも「揺れ=ストレッチゾーンにいる証拠」という考え方と地続きでした。

受け取り方は、チームの心理的安全性にもつながっている

ここまでは「自分がへこむかどうか」という、個人の中の話をしてきました。
しかし、受け取り方の問題は、自分の中だけで完結しないと最近は感じています。

私自身を振り返ると、フィードバックを重く受け取りすぎたとき、傷ついた自分を守ろうとして、相手を脅威のように感じてしまうことがありました。
身構えたり、素っ気なくなったり、つい防御的に言い返したり。

フィードバックをくれた相手は、こちらのために時間を割いてくれた味方のはずです。
それなのに、傷ついた自分を守ろうとしてつい壁を作ってしまう。

やっかいなのは、これが自分ではなかなか気づけないことです。
傷ついた感情は、無意識のうちに態度ににじみ出ます。
すると相手は「この人には言いにくいな」と感じ、次第に指摘を控えるようになるかもしれない。
フィードバックが減ると一見おだやかになりますが、それは問題が見えなくなっただけです。

こうした受け取り方のクセは、少しずつチームの空気に波紋を広げていきます。
「指摘すると面倒なことになる」という空気は、心理的安全性とは正反対のものです。
しかも、その空気を作っている側ほど、自分が一因だとは気づきにくい。
私自身も気をつけたいところです。

逆に言えば、フィードバックを健全に受け取れる人は、それだけでチームの心理的安全性の土台の一部になれます。
「この人にはちゃんと言える」と思ってもらえることは、率直なやり取りができるチームの支えになるからです。
受け取り方は、もはや個人のメンタルの問題ではなく、チームの問題でもあるのだと考えています。

どんなチームに入っても通用する「受け取る力」

そう考えると、フィードバックを受け取る力は、特定のチームや相手に依存しないスキルだと気づきます。

新しいチームにジョインするとき、技術や業務知識は後からキャッチアップできます。
ただ「指摘を素直に受け取る」「指摘してくれた相手を敵にしない」という構えは、初日から効きます。
むしろ、まだ何もわからない立場のときこそ、フィードバックを受け取る場面が一番多いはずです。

だから私は、この受け取り方を整えておくことを、どんなチームに入っても貢献できるようにするための準備だと考えるようになりました。

スキルを磨くのと同じくらい、受け取る構えを磨いておく。
それが結果的に、自分のためにも、チームの心理的安全性のためにもなると思うのです。

おわりに

フィードバックでへこむことはなくならないと思います。
なくす必要もないし、簡単に人の特性は変わらないので諦めた方がいいとまで思っています。

大事なのは、へこんだ自分を責めないこと。
その感情の揺れを「自分が成長しようとしている場所にいるサイン」として読み替えること。

そしてもう一つ。
その揺れを、相手やチームにぶつけないこと。
受け取り方ひとつで、自分はチームの心理的安全性を支える側にも、知らないうちに壊す側になります。

テキストでのやり取りが当たり前になった今、送る側の配慮が必要なのは言うまでもありません。
Gaji-Labo はフルリモートワークなので、仕事のコミュニケーションにおける伝え方・受け取り方をとても大切にしている会社です。

そのうえで私個人としては、受け取る側の心構えは「自分の機動力を守るため」、そして「チームの空気を守るため」に同じくらい大切だと感じています。

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投稿者

フロントエンドエンジニア。 事業会社で LPO や EFO のサービス改善を経験し、Gaji-Labo に入社。 関わってくださる人により良い選択を提供できることを目指し日々奮闘しています。 3度の飯よりアニメが好き。